岩手の半導体工場、新棟稼働延期 キオクシア、市況悪化で

 半導体大手キオクシア(東京)が、岩手県北上市の北上工場に建設している新棟の稼働を、2024年以降に延期する方針であることが6日、分かった。当初は23年中の稼働を想定していた。半導体の世界的な市況悪化を受けた対応。需要の回復状況を見極めて稼働させる時期を判断する。

 新棟では半導体の一種で、記録媒体の「フラッシュメモリー」を生産する。投資規模は1兆円を予定。社会のデジタル化の進展によって、中長期的な需要拡大を期待していた。

 キオクシアの広報担当者は、新棟の建設工事は大部分が23年内に終了するとした上で「稼働時期は未定だ。需要動向を精査して判断する」と説明している。

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