埼玉知事に大野元裕氏が再選 与野党相乗り、2新人破る

埼玉県知事選で再選を果たし、万歳する大野元裕氏(中央右)=6日夜、さいたま市

 任期満了に伴う埼玉県知事選は6日投開票の結果、無所属現職大野元裕氏(59)が、共産党県委員会書記長の柴岡祐真氏(39)と音楽家の無所属大沢敏雄氏(69)の2新人を破り、再選を果たした。地方組織レベルで与野党相乗りの支持を得て選挙戦を優位に進めた。

 投票率は23.76%で、過去最低だった2011年の24.89%を1.13ポイント下回った。過去の全国の知事選でも最低記録。

 大野氏は自民、立憲民主、日本維新の会、公明、国民民主5党の地方組織の支持を受け、組織力を生かして支持を広げた。再選を決めた後、さいたま市中央区の選挙事務所で「ワンチームの輪が広がった。選挙にとどまらず、大きな課題につなげたい」と強調。少子高齢化や災害への対応に取り組むとした。

 柴岡氏は選挙戦で、大野氏の政治スタンスが「自民と一体化している」との批判を展開。結果を受け、さいたま市大宮区で「悔いなく戦えた」と記者団に語った。敗戦の理由に関し、出馬表明が告示直前で「時間が足りなかった」と分析した。

埼玉県知事選で再選を果たし、抱負を語る大野元裕氏=6日夜、さいたま市

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