【リスボン共同】ローマ教皇フランシスコ(86)はポルトガル訪問最終日の6日、首都リスボンでカトリックの若者の祭典「世界青年の日」のミサを執り行った。ロシアの侵攻に苦しむウクライナの状況に触れつつ、集まった若者たちに向けて「平和な未来を築くという夢を共有させてほしい」と呼びかけた。
地元当局によると、会場の公園には世界各地から100万人以上が詰めかけた。教皇は「国籍や言語、歴史が異なっていても、一つになれることを示してくれている。あなた方は希望だ」と強調した。次回の青年の日については、2027年に韓国・ソウルで開催すると発表した。
教皇は2日にリスボンに到着し、若者らと一緒に昼食を取るなど幅広く交流した。5日には聖母マリアが現れる奇跡が起こったとされる中部の小都市ファティマを訪問。この時の演説ではウクライナ侵攻などの紛争には言及しなかったが、平和への祈りをささげたという。
青年の日の祭典は2~3年に1回開かれる。当初は2022年に予定されていたが、新型コロナ流行の影響で今年に延期された。