【台風6号】土砂崩れで地層がむき出しに…読谷村で最大警戒レベル「緊急安全確保」発表  

 読谷村楚辺の大添地区では土砂崩れが発生し、公民館から約200メートルにある民間事業者の敷地内に土砂が流れ込んだ。現場は木がなぎ倒され、一部は事業者の設備も巻き込んだとみられる。消防がスピーカーで住民に避難するよう呼びかけたほか、住宅を訪ねて安全を確認した。同地区の多和田友自治会長(56)は「このような土砂崩れは初めて。高齢者も多いので心配だ」と話し、周辺を見回っていた。

 土砂崩れを受けて読谷村は6日午前、最大警戒レベルの緊急安全確保を発表した。村担当者によると同日午後7時現在、解除はせずに警戒を続けている。

 村が役場内に設置した避難所には6日午後、9世帯11人が避難していた。うち6世帯7人は土砂崩れが起きた場所に隣接するアパートの住民が占めた。アパートで隣同士に住む屋良順子さん(67)と山田英子さん(55)は6日午前、スマートフォンで避難を呼びかける警告音が鳴り、どうするか相談していたところ消防の職員が来て避難を求められた。土砂崩れが起きた箇所は白い地層がむき出しになっていた。急いで身支度を調え、消防の車で避難所に来た屋良さんは「やっと停電が復旧したら、今度は土砂崩れ。早く帰りたいが、安全を確かめるまで帰りたくない」と話した。同じく住民の徳里さち子さん(69)は「危険だと言われた時には『どうしよう』の一言だった。消防に迎えに来てもらって安心した」と話した。

 台風の避難所の運営に当たっていた村の防災担当者は「土砂崩れの場合は現場の安全確認まで帰宅には時間がかかるはずだ」と話した。(島袋良太、池田哲平)

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