【台風6号】「いつまで続くのか」長引く避難に大雨も追い打ち、深まる疲労

 沖縄地方全域に長く影響を及ぼしている台風6号。追い打ちをかけるように6日早朝、本島北部に線状降水帯が発生。避難所に身を寄せるものの「いつまで続くのか」と眠れずにいる人もいて、鬱々(うつうつ)と不安な時を過ごし、疲労を深めている。

 浦添市役所の避難所で過ごす女性(70)=同市安波茶=は、1日に夫(76)と2人で避難した。4日朝に一時帰宅したものの、同日夕方に再び避難。暴風警報が解除された後も「雨風が強くて外に出られない」と避難所にとどまる。「早く家に帰ってちゃんと眠りたい」と雨風が打ち付ける窓に目を向けた。

 1日から沖縄市役所に避難している女性(76)=同市住吉=は「こんなに長いのは初めて」と疲労をにじませた。3日に一時帰宅したが台風の強さに不安を感じ、再び避難した。市が準備したピラフなどのレトルト食品を食べているが「野菜などが取れない」と健康面にも不安を感じ始めている。自宅の屋根の一部は以前から壊れており、「屋根が残っているか心配。帰るのが恐ろしい」と話した。

 北中城村の生花店に勤める男性(37)は「いつまでこの状況が続くか分からず精神的にきつい」と疲れた表情を見せた。店では冠婚葬祭用の生花を取り扱っているが、台風が接近していたこの数日は葬儀日程が直前まで把握できなかったため、納品できるかも分からない状況の中で連日業務を続けてきたという。「明日からは通常通りに戻ってほしい」と願い、納品作業に戻った。 (嘉数陽まとめ)

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