米国でのアンケート、7割近くが「愛犬は野生では生きていけない」

ペットフードメーカーによる犬の生活についてのアンケート

人間と暮らしている犬は、野生のイヌ科動物や路上で暮らす犬に比べてあらゆる面で保護されています。また外飼いが一般的だった時代の犬と比べても同様です。

ペットフードブランドのナウ・フレッシュが、2,000人のアメリカの飼い主を対象に実施したアンケート調査は、現代の犬の恵まれた生活や飼い主の愛犬への深い思いが伺える内容でした。

「うちの犬も同じだ」「わかるわかる」と共感させられるユニークな質問内容もある、このアンケート調査の結果をご紹介します。

快適に保護された家庭犬たちの生活

回答者のうち86%は、愛犬は先祖の犬たちに比べてぜいたくな生活をしており、77%は人間に世話をされる生活に慣れきっていると答えました。

ぜいたくや世話されることの例としては次のような回答があり、どれも「あるある」と思わせられるものです。

  • 愛犬は雨の日には外に出るより家の中に居たがる 80%
  • 寒い日には外に出るよりも家の中に居たがる 68%
  • 寒い日の犬の装備、コート27%、ポンチョ16%、靴12%
  • 愛犬は自分と同じベッドで寝ている 44%

このように手厚く守られて生きている愛犬は、野生の中では生き延びられないと考える回答者は3分の2にのぼりました。そのうち多くの人が「愛犬が生き延びられるのは最高で2日」と答え、31%の人は「1日でも無理」と答えています。なかなかユニークな質問ですね。

飼い主からのケアや愛情を反映するように、犬からの愛情を報告する回答も数多くありました。

  • 愛犬は人の側にいるのが大好き 74%
  • たとえ数分の不在でも再会した時に興奮して喜ぶ 90%
  • 愛犬はどこへ行くにもついて来る 83%

どこへ行くにもついて来るという回答では、3人に2人は愛犬がトイレにまでついて来てプライバシーを与えてくれないと答えています。嬉しそうにのろける飼い主さんの顔が目に浮かびますね。

犬たちはどんなものを食べている?

ペットフードメーカーらしく、犬たちが食べているものについての質問も設定され、半数の人は、愛犬は動物性タンパク質だけでなく、野菜や果物を食べることを楽しんでいると回答しました。

犬たちに人気のある野菜や果物は、にんじん34%、リンゴ31%、スイートポテト31%、ジャガイモ30%、バナナ27%でした。

約3割の人は愛犬に高タンパク食を与えており、55%の人はもう少しタンパク質含有量の少ないタイプのフードを与えていました。愛犬の食べるフードの質を妥協したくないという回答は66%にのぼりました。

高タンパク質の食事を与えている人は、その理由として「より高品質だから」54%、「ライフスタイルに合っているから」40%、「生物学的に正しいから」36%と回答していました。

この点について、ナウ・フレッシュのメーカーであるペトキュリアン社の動物栄養士は、犬のライフスタイルがこれだけ大きく変化していることを考えると、栄養ニーズも変化していることを指摘し、野生のオオカミに近いことを意識した高タンパク食が必ずしも最良とは言えないとしています。

まとめ

アメリカで犬の飼い主を対象に実施された、犬の生活や食事についてのアンケート調査の結果をご紹介しました。

ペットフードの会社によるアンケートなので、自社製品のアピールにつながっているのは仕方のないことですが、ライフスタイルが大きく変化していることと、栄養ニーズの変化が関連しているのは納得のいく説です。

カジュアルなアンケート調査の結果ですが、愛犬の生活と食事について少し考えるきっかけになるかもしれません。

《参考URL》
https://nypost.com/2023/07/24/2-in-3-dog-owners-claim-their-dogs-could-never-survive-in-the-wild-poll/

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