「構えたら、すぐ打とう」 勝みなみは考えることをやめた

ショット復調の裏にあったのは諦めの境地?(撮影/村上航)

◇米国女子◇フリードグループ スコットランド女子オープン 最終日(6日)◇ダンドナルドリンクス (スコットランド)◇6494yd(パー72)

いきなりの3連続ボギー。自分が持つ引き出しをフルに使いながら修正を試みても、どうにもショットを制御することができない。「もう、どうやってもダメだ」。苦しむ勝みなみは開き直った。

出だし3連続ボギーでもアンダーパーで回った(撮影/村上航)

チェックポイントを作り、アドレスをきっちりと決めても球が曲がってしまっていた。「それだったら、いい意味での適当さというか。構えたら、すぐに打とうと」。脱力したような構えに最初は違和感を拭えなかったものの、むしろ今まで構えの段階でどれだけ余計な力が入っていたか気付くことができたという。「来週に向けて、ちょっとつかんだ部分かな」

すべてが経験になるツアールーキー(撮影/村上航)

一気に上向いたショットで7番から反撃の3連続バーディを奪取。最終18番(パー5)では残り225ydほどから4UTを握ったセカンドがフォローの風にも乗り、ピンに「筋った」。この2週間ほど感覚が良くなかったクラブで繰り出した会心の一打はわずかに奥へこぼれたが、バーディフィニッシュで1アンダー「71」にまとめた。

スコットランドからイングランドへ(撮影/村上航)

通算3アンダー28位で終え、次週「AIG女子オープン(全英女子)」へ。開幕2日前から2日がかりでプロアマのスケジュールが組まれており、プロアマに入っていない勝は7日(月)からコースを下見する必要がある。

英国出身の帯同キャディ、ミック・シーボーンさんからも地面の硬さなどについて情報収集を進めている。「きょういろいろ学んだことを生かしながら、また気持ちを切り替えて頑張りたい」。慌ただしい日々でも明るさは失わず、今季最後のメジャーに向かう。(スコットランド・アーバイン/亀山泰宏)

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