ホンダ:マルク・マルケス、ジョアン・ミルともに転倒リタイアに終わる/第9戦イギリスGP決勝

 8月6日、2023年MotoGP第9戦イギリスGP MotoGPクラスの決勝がイギリスのシルバーストーン・サーキットで行われ、レプソル・ホンダ・チームはマルク・マルケス、ジョアン・ミルともにリタイアに終わった。

 20周で争われた決勝レースは、時折り小雨がぱらつく中でスタート。レース中盤には一時的に本降りとなって、“フラッグ・トゥ・フラッグ”が宣言される難しいレースとなった。レースウイークを通じて、マシンの改善に取り組んできたレプソル・ホンダ・チームだが、こうした不安定な天候の影響もあって、決勝に向けて行ってきた努力は報われなかった。

 マルク・マルケスは、オープニングラップの接触で右ウイングを失いながらも、レース序盤、いくつかポジションを上げることに成功した。これまで世界タイトルを8度獲得しているマルケスは、さらに“フラッグ・トゥ・フラッグ”の中でもポジションを上げ、トップ10圏内に入る走りをみせた。しかし、15周目の12コーナーでエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ・レノボ・チーム)と接触し、転倒リタイアに終わった。幸いにもマルケスは、転倒によるケガはなかった。

 今大会、3戦ぶりに復帰したジョアン・ミルは、19番手グリッドから決勝に挑んだが、スタートに失敗し最後尾まで後退。その後、全力でばん回に努めたが、3周目に転倒を喫し、リタイアに終わった。

■マルク・マルケス(決勝:リタイア)

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第9戦イギリスGP
マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第9戦イギリスGP

「1周目に小さな接触があり右ウイングを失って、序盤から難しい走りになった。その後、バスティアニーニとの不運な接触で転倒したが、自信を失うような転倒ではなかった。片方のウイングがないため、加速でかなりロスしたが、レース中盤に雨が降り始めたことで、ある程度遅れを取り戻すことができた」

「結果はリタイアだが、レースに向けてのアプローチや、転倒する前にできたことを考えれば、今大会はそれほど悪いものではなかった。今日のレースは自信になったし、これからも計画通りに作業を続けていきたい」

■ジョアン・ミル(決勝:リタイア)

ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第9戦イギリスGP
ジョアン・ミル(レプソル・ホンダ・チーム)/2023MotoGP第9戦イギリスGP

「望んでいたような復帰戦にはならなかった。今日はスタートに失敗して、順位を大きく落としてしまった。それから追い上げようと全力を尽くしたが、特にブレーキング時のフィーリングがよくなく、期待した走りができなかった。マシンがとてもナーバスになっていた結果、グラベルに飛び出し、転倒してしまった」

「今日は残念な日曜日になったが、チームやエンジニアたちと今日のデータをしっかり確認し、次戦のオーストリアGPに備えたい。幸いにも、転倒によるケガをしなかったことは、とても重要なことだ」

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