全国高校総体出場校紹介 卓球女子 3年生が集大成の場に挑む明豊 【大分県】

県高校総体の卓球女子団体戦で10連覇を達成した明豊。個人シングルスは阿部愛未(1年)が優勝、キャプテンの安本智南(3年)が2位、戸高彩夢(1年)が3位と上位を独占。続く全九州高校卓球競技大会でも団体戦で準優勝した。2大会を終え、松本香織監督は「県大会では負けられないというプレッシャーもあり6、7割程度の力しか出せなかったが、九州大会は相手に向かっていく強さを感じた。接戦が多く、苦しい場面を勝ち切る経験ができたのも良かった」と確かな手応えを感じている。

現在、部員は3年生2人、2年生2人、1年生3人。実力ある1年生が加わって以降、部内競争が活発になり、全体の力が着実に底上げされつつある。少人数だからこそ、結束も強い。試合に出るのは3年生、1年生中心だが、2年生もベンチワーク、応援と陰日向なく動き、チームを支えている。「それぞれが自分の役割を理解して動けるチーム」と松本監督も目を細める。

気合十分の安本智南

全国での目標はベスト8。しかし、その前に大きな壁が立ちふさがる。2回戦で対戦する希望が丘(福岡)だ。九州高校卓球競技大会の決勝で敗戦したライバルにどう挑むかが、最初の山場となるのは間違いない。「力は追いついてきているし、(全国高校総体の対戦は)私たちは2試合目で、シードの希望が丘は初戦。最初の試合で勢いに乗って、本来の力を発揮できれば十分勝機はある」と松本監督。安本も「これまでたくさん対戦してお互いの手の内は知っている。しっかり対策すればチャンスはある。諦めず、粘り強く戦いたい」と真っ直ぐに前を向く。

勝つためには練習あるのみ。ボールの速さ、ピッチの速さ、コース取りなど、全国で確実に点を取るために、一球の質を上げる練習に励んでいる。

今大会はコロナ禍の規制が緩和されるため、声援も大きな力となる。「保護者が応援に来る初めての全国大会。大会が開催されることや、たくさんのサポートを受けられることに感謝の気持ちを持って臨みたい」と安本。開催地である北海道出身の山野川由真(3年)も「成長した姿を見せたい」と意気込んでいる。

最後の全国高校総体に強い思いを持って臨む3年生、その思いをしっかり受け止めている1、2年生。7人全員の力で高みを目指す。

チーム一丸となって高みを目指す

(甲斐理恵)

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