“藤井聡太八冠” 誕生なるか!? 唯一保持していない「王座」獲得で前人未到の全八冠独占 対戦相手は研究仲間の永瀬拓矢王座 「手の内を知られてしまっているところもある…」

将棋の藤井聡太七冠は8月4日に大阪で行われた「王座戦挑戦者決定戦」に勝ち、残る「王座」への初挑戦を決めました。史上初の全八冠制覇がいよいよ現実味を帯びてきました。

(藤井聡太七冠)
「苦しい中でどう勝負するかという局面が長くて、最後の最後に勝ちになったのかな。(八冠に)挑戦できるというのは貴重な機会だと思うので、全力を尽くしたい」

藤井七冠は、8月4日に大阪で行われた「王座戦挑戦者決定戦」で愛知県一宮市出身の豊島将之九段と対戦。互いに持ち時間を使い切り、1分将棋が約1時間も続く激戦となりましたが、159手で藤井七冠が勝ち「王座」初挑戦を決めました。

藤井七冠は、現在行われている「王位戦」で防衛に成功したうえで、唯一保持していないタイトル「王座」を獲得すれば前人未到の全八冠独占となります。「王座戦五番勝負」で挑む相手は永瀬拓矢王座。藤井七冠がプロデビューした頃から練習で対局し続けてきた研究仲間です。

(藤井聡太七冠)
「永瀬王座には私が四段の頃から将棋を教えていただいて、自分を引き上げてもらった方だと思っている。一方で、普段から(練習で)指しているので、手の内を知られてしまっているところもあるので、五番勝負に向けてさらに工夫が必要と感じている」

ストイックな棋士として知られる永瀬王座。藤井七冠は、こうも語りました。

(藤井聡太七冠)
「練習将棋であっても一局ごとに作戦を考えてこられて、公式戦と同じように指す姿勢をじかに感じられたことも、自分にとってすごくプラスだったと感じています」

10歳年上の永瀬王座が藤井七冠の元を練習将棋のために訪ねることもあったこれまで。少し先のことについては…

(藤井聡太七冠)
「永瀬王座には先月までこれまで通り指してもらっていたのですが、今回も前回の棋聖戦の時と同様に一旦休止して、シリーズ後にまたお願いするという形にできればと考えています」

認め合う両雄。藤井七冠と永瀬王座は去年の棋聖戦で初めてタイトル戦で対決し、藤井七冠が防衛に成功しました。次は立場が変わります。

(藤井聡太七冠)
「八冠がかかること自体をそれほど意識するわけではありませんが、昨年の棋聖戦の時はこちらが「防衛戦」という形だったので、今回こちらが挑戦者として対戦できるというのは楽しみ。全力を尽くしていいシリーズにできればという気持ちが強いです」

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