最短ならば地元愛知での“八冠達成”も 藤井聡太七冠8月も大忙し 王位戦に続いて31日からいよいよ王座戦 対局相手は“手の内を知る”永瀬拓矢王座

最短で行けば“名古屋で八冠達成”

前人未踏の八冠への道を歩む、将棋の藤井聡太七冠(21)。王座戦5番勝負は、8月31日に神奈川県秦野市で開幕。

その第3局は、名古屋マリオットアソシアホテルが対局場所で、ストレート勝ちならば、地元愛知県の名古屋市で八冠達成になります。そんな地元民からすれば夢のような話が藤井七冠ならあり得るかもしれません。

八冠目となる王座の椅子に、今座っているのは永瀬拓矢王座(30)。その永瀬王座と藤井七冠とは、お互い切磋琢磨して将棋を勉強してきたということで、何か宿命めいたものを感じます。その王座戦は、8月31日に第1局が始まります。

(藤井七冠)
「永瀬王座には私が四段の頃から将棋を教えていただいていて、普段から(練習で)指しているので、手の内を知られてしまっているところもある。五番勝負に向けてさらに工夫が必要と感じている」

8月も大忙しの藤井七冠

藤井七冠は、その前にまだ王位戦が控えているんです。現在、佐々木大地7段(28)と対局が続いています。王位戦7番勝負は藤井七冠が3連勝中で、防衛に王手をかけている状態なので、王位戦の来週第4局、その次の週第5局を控えていますが、あと一つ勝てば、もう王位防衛ということになります。

そして8月末から王座戦が始まるわけですけれども、対局のその舞台、場所も注目です。

第1局は、神奈川県秦野市の元湯陣屋です。そして第2局は兵庫県のホテルオークラ神戸です。そして第3局が名古屋マリオットアソシアホテルということで、これ9月27日なんですが、どちらかが3勝するまで対局が続く5番勝負ですので、ストレートで勝つと、名古屋で決まるわけです。

藤井さんがストレートで勝って、八冠、名古屋で達成となるかもしれないという、なんと地元でということになる可能性があるのは、地元ファンからすると嬉しい限りです。

勝負と共に注目される“勝負めし”と“おやつ”についてですが、名古屋マリオットアソシアホテルの関係者の方に聞きましたら、「お二人が全力を尽くせるようなメニューづくりをしていきたい」とコメントをいただきました。

“勝負飯”とか“おやつ”って、やっぱりおもてなしの絶好PRポイントになりますから、そういった意味でも、地元での快挙達成ということに期待がかかりますが、さて、お相手となる永瀬王座はどんな棋士なんでしょうか?

手の内を知る“研究仲間”

永瀬王座プロフィールです。横浜市出身の30歳。そしてタイトルは叡王を1期。そして王座を獲得以来、4期連続で保持しています。

そこに藤井七冠が挑戦者として挑んでいくということになるんですが、藤井七冠に対しての対戦成績は5勝11敗なんです

この対戦成績だけ見ると、藤井七冠が有利なのかなというふうに思うんですが、藤井七冠がプロデビューした頃から、永瀬さんとは練習対局をずっとし続けてきた相手なので、研究仲間、手の内を知る間柄なんです。手の内を知っている同士が、どういう対局を見せるのかというのは、将棋ファンからしたらたまらないかもしれません。

史上初の8冠制覇に向けて、目が離せません。

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