マイナ不適切作業2割程度 障害者手帳ひも付け

マイナンバーカードの見本

 マイナンバーと障害者手帳情報とのひも付け作業が不適切だった自治体が、都道府県や政令指定都市などのうち2割程度に上ることが8日、分かった。別人の医療情報をひも付けるミスも新たに千件余り確認されたことが判明した。政府は同日午後、マイナンバーを巡る相次ぐトラブルを受けた情報総点検本部を開催。ひも付けの際の本人確認の手順を検証した中間報告を公表する。住所を照合していないなど不適切だったケースを洗い出し、誤登録がないかどうか秋までに点検を進める。

 地方公務員や国家公務員の共済組合での年金情報のひも付けミスは100件余り。児童手当情報とのひも付け作業が不適切だった自治体もあり、政府は60自治体に実際のミスの有無を点検するよう求める方向で検討に入った。介護保険情報では90自治体が不適切だった。

 政府は中間報告と併せてトラブルの再発防止策も示す。手作業でマイナンバーをひも付ける際にミスが多発、登録手順のルール策定や各種申請時のマイナンバー記載義務化して、誤りを防ぐためデジタル技術の活用を検討している。

マイナンバー情報総点検本部の会合であいさつする岸田首相(手前)。左隣は河野デジタル相=8日午後、首相官邸
記者会見する河野デジタル相=8日午後、東京都千代田区

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