大雨・猛暑が記録的になるおそれ 台風6号がもたらす影響 新たな台風の動向にも注意

 台風6号の影響で奄美や西日本は、あす9日(水)にかけて大荒れの天気が続く見込み。奄美・九州南部はあす(水)にかけて線状降水帯が発生し、大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。そのほかの西日本、東海も非常に激しい雨が降り、台風の動きが遅いため、山の南東斜面を中心に記録的な大雨となるおそれがある。また、日本海側を中心に猛烈な暑さが続くため、熱中症にも警戒が必要だ。

影響大きい台風

 台風6号は今後も勢力を維持し、10日(木)にかけて九州の西を北上する見込み。台風の北上スピードが遅いために、暴風や高波などの影響が長く続くおそれがある。また、台風の中心から距離がある地域でも、湿った空気が流れ込んで雨雲が発達しやすくなっている。このため、奄美・九州南部だけでなく、四国や紀伊半島でも総雨量がかなり多くなる見込み。土砂災害、低地の浸水、河川の増水・氾濫に厳重な警戒が必要だ。

 関東~北日本も、湿った空気の影響で、大気の不安定な状態が続いている。青空が見えていても、いきなり土砂降りとなることが予想されるため、急な天気変化や落雷、突風などに注意が必要だ。なお、日本海側を中心に猛烈な暑さが続いてるが、この方面はあす(水)から10日(木)にかけても、フェーン現象でかなりの高温が予想される。北陸の平野部を中心に、突発的に40℃を超える地点があるかもしれない。不要不急の外出を控える行動は、台風に近い地域に限った話ではなさそうだ。

次の台風も動き遅い

 きょう(火)午前9時、南鳥島近海で台風7号が発生した。台風は10日(木)朝までに暴風域を伴い、その後も発達を続けながら13日(日)は本州の南海上まで北上する見通し。この新たな台風も、動きが遅いと予想されるため、台風6号と同様に、影響する期間の長さや地域を大いに意識する必要がありそうだ。

(気象予報士・高橋和也)

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