南紀白浜にコウノトリ飛来 足環から京都府京丹後市生まれの雄と判明

富田川に飛来したコウノトリ(6日、和歌山県白浜町庄川で)

 国の特別天然記念物のコウノトリ1羽が6日、和歌山県白浜町庄川の富田川に飛来しているのが目撃された。足環から今年3月生まれの雄とみられる。

 6日午後2時半ごろ、紀勢自動車道を南進中の男性が大きな鳥がいるのを見つけた。連絡を受けた本紙記者が近くで確認してコウノトリであることが分かった。

 コウノトリは川の中央付近にある草むらやその周辺で餌を探したり、羽繕いをしたりして、サギ類と一緒に過ごしていた。

 兵庫県豊岡市の県立コウノトリの郷公園などでつくる「コウノトリの個体群管理に関する機関・施設間パネル」では、足環の色で個体検索できるようにしている。富田川の個体は右が「緑・黒」、左が「赤・青」。検索では今年3月31日に京都府京丹後市の網野町島津電柱巣で生まれ、6月6日に巣立った雄だった。

 日本野鳥の会県支部会員は「飛来するのは例年より早いようだ。強風で飛ばされた可能性がある。もし見かけても150メートルほど離れた場所から静かに観察してほしい」と呼びかけている。

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