京都の24歳女性をナイフで刺殺、男に懲役18年判決「相手が襲ってきた」と無罪主張も

逮捕後に送検される戸塚被告(中央)=2020年11月22日、京都市下京区・下京署

 京都市下京区の市営住宅で2020年10月、住人の女性が刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた無職戸塚那生被告(23)の裁判員裁判の判決公判が20日午後、京都地裁で開かれ、川上宏裁判長は懲役18年を言い渡した。

 起訴状などによると、20年10月6日夜~7日夜、下京区河原町通塩小路下ルの市営住宅の一室で、住人のアルバイト山村留美乃さん=当時(24)=の胸や首、顔面などを折りたたみナイフで複数回突き刺し、殺害したとしている。

 これまでの公判で、戸塚被告は「山村さんがナイフで襲いかかってきた」として無罪を主張。一方、検察側は、遺体には多数の傷口があったことなどから「極めて強い殺意を持って一方的かつ執拗(しつよう)に刺した」と指摘し、被告の正当防衛を否定した上で懲役20年を求刑していた。

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