詐欺被害で住吉会幹部提訴 5人に1億円賠償求める

 指定暴力団住吉会系組員が関与する特殊詐欺で被害を受けたとして、関東地方の50~80代の男女38人が8日、当時の住吉会幹部ら5人に計約1億円の賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。弁護団によると、詐欺被害で暴力団幹部に賠償請求した同種訴訟のうち、請求金額は過去3番目の規模だとしている。

 弁護団や訴状によると、住吉会系組員(死亡)の主導する詐欺グループは2020年3~4月、医療費などの還付金名目で被害者にATMを操作させ、現金をだまし取ったとされる。5人は住吉会の「特別相談役」や「総本部長」などの立場だったという。38人の被害額は1人当たり約30万~約750万円。

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