都城商高生「カフェ」企画 夏休み 子どもに居場所を

「あそぶのくに」の企画を発表する都城商業高・共創ウェルビーイング部の生徒ら

 都城商業高(大脇光徳校長、481人)の共創ウェルビーイング部は、居場所がないと感じる子どもらが自由に食事や体験活動を楽しめるイベント「あそぶのくに」の開設に取り組んでいる。家庭環境に関係なく、周囲に気兼ねなく参加できるのが特徴。18日には都城市立図書館で初めてのイベントを開催する。
 「ウェルビーイング」は心身の健康や幸福を意味する。同部は本年度新設された。「引け目や疎外感で『子ども食堂』を利用できない子どもも多く、本当に必要な支援が届いていない」という問題意識から、誰でも自由に参加できる居場所づくりを企画した。宮崎大地域資源創成学部の谷田貝孝教授らがサポートを行う。
 あそぶのくには、食事や体験活動ができる「のくにCAFE」と、そこで仲良くなった子どもが皆が楽しめるイベントを企画する「あそぶラボ」で構成。それぞれを循環させ、「誰一人取り残さない社会」の実現を目指す。いずれも協賛を募って無料で行う。
 7月31日には同校に都城青年会議所会員ら約40人を集め、企画を発表するとともに協賛も依頼。3年奥雪乃さん(17)は「夏休みは誰にとっても楽しいはずなのに、給食もなくなりつらい思いをしている家庭もある。ファースト(家庭)でもセカンド(学校など)でもない、ナンバーレスプレイスを都城につくりたい」と訴えた。

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