秋本議員、先物で数千万円損失か 多額の資金受領と関連捜査

衆院本会議に出席した自民党の秋本真利衆院議員=6月

 秋本真利衆院議員(47)=自民党を離党=が洋上風力発電を手がける日本風力開発の塚脇正幸社長から多額の資金を受け取ったとされる事件で、秋本氏がここ数年の間に先物取引で数千万円の損失を出したとみられることが8日、関係者への取材で分かった。東京地検特捜部は損失と資金受領との関連を調べるもようだ。

 秋本氏や塚脇氏らは2021年秋ごろ、競走馬の組合を設立。その頃から今年6月まで、塚脇氏は馬の購入代金などとして3千万円余りを支出したとされる。関係者によると、秋本氏が取引で損失を出したのは組合設立の前後で、資金繰りに困っていた可能性がある。

 特捜部は秋本氏が組合を実質的に管理し、塚脇氏からの資金は秋本氏への賄賂に当たるとみて捜査している。塚脇氏の弁護士は賄賂ではないと否定。塚脇氏も組合の所有者で、あくまでも組合への支出だとしている。

 関係者によると、塚脇氏側は昨年10月下旬、東京・永田町の秋本氏の議員会館事務所に現金1千万円を届けたといい、弁護士によると、馬3頭の購入などに充てられたとされる。

© 一般社団法人共同通信社