韓国、東京の最低賃金と拮抗 上昇圧力、強まる見通し

韓国・ソウル中心部の飲食店街を行き交う人たち=1月(共同)

 最低賃金の水準で全国一律の韓国が日本最高の東京と拮抗している。2024年の韓国の最低賃金は日本円で時給約1070円と、東京都の現行水準に追い付くが、23年秋以降に東京は1100円を超え、韓国をやや上回る。日韓両国とも物価高に加え、人手不足が深刻化し、今後さらに最低賃金の上昇圧力は強まりそうだ。

 韓国の最低賃金委員会は7月中旬、来年の最低賃金を前年比2.5%増の時給9860ウォン(約1070円)に決めた。一方、東京地方最低賃金審議会は7日、東京の最低賃金の時給を現在の1072円から引き上げ、1113円とするように答申した。10月から適用の見通し。

 韓国の最低賃金は全国共通だが、日本は都道府県ごとに異なる。最低賃金を巡っては、韓国が今年に入り、円換算で千円を超え、日本の全国平均時給(961円)を上回って逆転した。日本は10月以降に平均時給を4.3%増の1002円とする目安額を決めたが、韓国の水準には届かない見込み。

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