障害児「虐待が原因」25% 施設入所児を京都府立大が調査

手をつなぐ親子

 日常生活の指導や治療を行う「障害児入所施設」に入る子どもの身体障害や精神障害が、虐待によって引き起こされたか、そう推測できるケースが24.9%に上ったとのアンケート結果を、京都府立大の中根成寿教授らのチームが9日までにまとめた。

 チームは、施設に入所するのは先天的に障害のある子どもだけでなく「不適切な育成環境により障害を負った子どもがいる可能性がある」と指摘している。

 施設には日常生活の指導が主の「福祉型」と、医療的ケアを提供する「医療型」があり、チームは全国260の福祉型施設にアンケートを2020年秋に送付。91施設から2235人分の回答を得た。全国の福祉型施設に暮らす子どもの3割に当たる。

 心理的虐待や身体的虐待、育児放棄など直接的な虐待の経験があったと回答があったのは48.9%。家庭内でDVを目撃したり、両親が離婚をしたりなど間接的な虐待に当てはまる子どもを加えると63.8%に上った。

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