もしも海で溺れてしまったら…楽しい夏を過ごすため 知っておきたい対処法とは【わたしの防災】

皆さんは2023年、海に出かけましたか?海水浴に行くときに気をつけなければいけないのが水難事故。静岡県内では2023年7月末までに20件の水難事故が発生し、このうち6人が死亡しています。もしも、海で溺れてしまったら、どのように対処すればいいのでしょうか。

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記録的な暑さが続く2023年の夏。県内の海水浴場も賑わっています。しかし、海で遊ぶ際、注意しなければならないのが水難事故。もしも、溺れてしまったら…皆さんは正しく行動できますか?

<海水浴客>
「たぶん本当に溺れたらパニックになってバタバタしちゃいそうな気がする」
「ライフセーバーに助けを求める」
Q.助けを待つ時の方法は?
「それはわからないです」

8月3日、湖西市消防本部の救助訓練に同行し対処法を学びました。まずは、自分自身が溺れてしまったら「背浮き」をしましょう。

<湖西市消防本部 第一救助係 島村義達係長>
「息を大きく吸うと胸の浮袋が大きくなるので、その状態で顔を挙げてゆっくり落ち着いて浮く、それがポイントです」

「背浮き」をする時、大切な事は息をしっかり吸い込むことです。一方、溺れている人を見かけた時は、どのようにすべきなのでしょうか。

8月5日土曜日、石川県では溺れている友人を助けに海に入った男子大学生が溺れて死亡する事故がありました。消防は友人や家族が溺れていても、自ら助けに行ってはいけないとしています。

夏場のレジャーには水分が欠かせません。ペットボトルがあれば役に立ちます。

<消防隊員>
「これに捕まってください、投げますよ」

ペットボトルは浮き輪の代わりになります。

<山口駿平記者>
「2Lのサイズでも、持ってると結構楽になりますね」

ペットボトルを胸に抱え、背浮きと合わせれば体力を温存する効果が得られます。

クーラーボックスも浮き輪の代わりになりますが、ペットボトルも同様にふたをしっかりと閉めて、中に水が入らないようにしてください。

そして、助けがやってきたら…この時も冷静になることが必要です。

<救助隊>
「わかりますか?もう大丈夫です。落ち着いてください。左手あげられますか?左手をあげて待っててください。私がそっちに行きます」

救助隊の指示に従う…。当たり前のようですが、救助をされる時にパニック状態になって、ボートにしがみついてしまう人が多く、これはボートの転覆につながる恐れがあります。

<湖西市消防本部 第一救助係 島村義達係長>
「何もやったことがないとなるとパニックになり、生命の危険がありますので、安全に楽しむ方法を確認してもらえればと思います」

危険と隣り合わせの海。いざというときの対処法を知って、楽しい夏を過ごしてください。

背浮きやペットボトルの浮力は、プール遊びの延長やお風呂場でも試すことができるといいます。

湖西市消防本部の島村さんは「大きな事故を防ぐために海水浴の際にもぜひライフジャケットを着用してほしい」と呼びかけています。

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