屋上に重機、解体本格化 旧チーノ(青森・八戸市)

再開発に向け、建物の本格的な解体が始まった旧チーノはちのへ=8日、八戸市十三日町

 民間事業者による再開発が行われる青森県八戸市十三日町の旧商業ビル・チーノはちのへで8日、建物の本格的な解体が始まった。地上部分は年内に解体を終え、その後、地下部分へと作業が移る予定。再開発では一帯がマンションや複合施設に生まれ変わる計画で、街の新たなにぎわいづくりへ向けた動きが徐々に進んでいく。

 チーノはちのへは地上7階、地下1階の建物で、今年1月に閉館した。6日深夜、クレーンを使ってバックホー計4台が屋上に搬入された。初日は塔屋部分から作業が始まり、今後、下層に向かって解体が行われる。

 再開発を進めるフージャースコーポレーション(東京)によると、3月から仮囲いなど準備を行い、4月から建物内部の解体やアスベスト(石綿)の除去作業を実施してきた。

 再開発では、15階建ての分譲マンション2棟(計142戸)や、飲食・物販などの商業機能とホテルが一体になった6階建ての複合施設のほか、立体駐車場を整備する計画。

 チーノはちのへに隣接していたタワー式駐車場は基礎部分を残して6月までに解体済み。チーノはちのへの解体が終了後、マンション1棟目から順次着工していく。工期は2026年3月までを見込む。

 フージャースコーポレーションの担当者は「安全に留意しながら解体を進めていく。街中の一等地にふさわしい、にぎわいのシンボルになれるように再開発していきたい」と話している。

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