青森ねぶた祭で引き手たたく 運行団体謝罪 SNS動画で拡散

 今夏の青森ねぶた祭で、参加団体の一つ・青森青年会議所(JC)のねぶた運行中に運行スタッフからねぶたの引き手への「暴力行為があったのではないか」と指摘する動画が、交流サイト(SNS)を通じて出回っていたことが8日、分かった。同JCは同日、運行支援担当者2人が、引き手をうちわや平手で殴打する行為があったとして、石田壮平理事長名で「深く反省し、心よりおわび申し上げます」とのコメントを文書で発表した。

 動画には、ねぶたを回して沿道の観客へ見せる際、運行スタッフが引き手の列へ近づき、複数人の顔の辺りに向けて腕を振り回している様子が映っている。同JCは文書で、今回の行為は6日の運行中にねぶたが障害物にぶつかったことで「運行支援者が、引き手6人の気合を入れ直す気持ちで行った」としつつ、「決して許されないものであったと認識している」との見解を示した。

 駒井範史専務理事は東奥日報の取材に「祭りの最中に、行き過ぎた不適切な行為をしてしまい、多くの皆さまに不快な思いをさせた」と陳謝。当事者間では謝罪がなされ、受け入れられたと説明した。

 SNSに動画を投稿した青森市の男性は、東奥日報に「たくさんの観客が見ている中で、このような行為が行われたことは、とても残念な思い」とコメントした。

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