ひろえば街が好きになる運動(令和5年7月22日開催)〜 国内唯一のたばこ製造メーカーが手がけるお祭りを大切にするための清掃活動

祭りやマルシェイベント、週末の繁華街など、多くの人で賑わったあとの路上には、普段よりもたくさんのゴミが見つかります。

非日常のイベントを楽しんでいると、つい気が緩んで、ゴミを落としてしまったり、ポイ捨てしてしまったりするのかもしれません。

日本たばこ産業株式会社(略称、JT)では、地域の祭りを楽しみながら清掃する企画「ひろえば街が好きになる運動」を、全国各地で開催しています。

2023年7月22日に開催した第50回倉敷天領夏祭りでも「ひろえば街が好きになる運動」を通じて、路上に落ちているゴミの回収をおこないました。

第50回倉敷天領夏祭りの会場にあるJTのブースに足を運び、企画への想いを聞くとともに、筆者も清掃活動に参加してきました。

たばこメーカーのJTがどのような想いで清掃活動を続けているか、そして倉敷天領夏祭りのゴミのようすを伝えます。

「ひろえば街が好きになる運動」とは?

たばこメーカーが手がける清掃活動とはどのようなものなのでしょうか?

第50回倉敷天領夏祭りで実施された「ひろえば街が好きになる運動」のブースに足を運び、活動の内容についてスタッフに聞いてきました。

「ひろえば街が好きになる運動」の概要

「ひろえば街が好きになる運動」は、日本たばこ産業株式会社(略称、JT)が全国の祭りなどの地域イベントで実施する参加型の清掃活動です。

2023年7月22日に第50回倉敷天領夏祭りでも、「ひろえば街が好きになる運動」がおこなわれました。

祭りを訪れた当日に、JTが運営するブースに足を運ぶだけで参加できます。

JTでは「ひろえば街が好きになる運動」を2004年にスタートし、これまでに全国の祭りなどで約2,500回の活動を実施してきました。

倉敷天領夏祭りでは、2008年から「ひろえば街が好きになる運動」を継続しています。

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて中止となった2020年から2022年を除く

「ひろえば街が好きになる運動」の参加方法

参加のための予約や道具の準備は不要で、祭りの当日に「ひろえば街が好きになる運動」のブースに行くだけで参加できます。

ゴミ拾いに必要なゴミ袋とトングは、ブースでスタッフが貸し出してくれます。

また、回収したゴミはブースまで持ち帰り、「燃えるゴミ」、「燃えないゴミ」など区分が書かれたゴミ箱に入れて分別

最後に手指を消毒して、終了となります。

活動の流れを改めてまとめると、以下のとおりです。

  • ブースに行く
  • トングとゴミ袋を受け取る
  • 祭りに繰り出して、ゴミを拾う
  • ブースに戻り、回収したゴミを分別してゴミ箱に捨てる
  • 記念品を受け取る

簡単なので、祭りで「ひろえば街が好きになる運動」の文字を見かけたら、ぜひ参加してみましょう。

祭りを楽しむだけでなく、自ら祭りに貢献することで、祭りという地域の風習にも愛着が湧くかもしれません。

JTがゴミを拾う理由

たばこを吸う人の全員が悪いというわけではありませんが、ポイ捨てゴミのなかでも多いのはたばこです。

そのため、JTでは国内唯一のたばこ製造メーカーの責任として、日本各地のイベントで吸殻とその他のゴミを拾う活動を続けています。

また、たばこを吸うことには罪がありませんが、一部のマナーを守れない人のために、喫煙者に対する世間の風当たりが強くなっていることも事実です。

喫煙者でも、非喫煙者でも気持ちよく過ごせる社会にしたいという想いを持って、「ひろえば街が好きになる運動」に取り組んでいます。

さらに、地球環境を保護することも目的としています。

たばこは植物由来の商品であり、たばこ製造は土や水の恵みがあるからこそ成り立っている商売

地球から得られる恵みを護る活動の一環として、街での清掃活動を継続しています。

第50回倉敷天領夏祭りの「ひろえば街が好きになる運動」のようす

筆者も第50回倉敷天領夏祭りの「ひろえば街が好きになる運動」に参加してきました。

倉敷天領夏祭りのゴミの実態について伝えます。

参加者のようす

新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、約4年ぶりの開催となった倉敷天領夏祭りは、例年以上の人で賑わっていました。

「ひろえば街が好きになる運動」のブース周辺も、真っ直ぐに歩くのが難しいぐらいの人であふれていました。

ゲームやデザートのために露店に並ぶ人たちが多くいる一方で、「ひろえば街が好きになる運動」のブースにやってくる人もいます。

性別に関係なく、子どもから大人までさまざまな年代の人が、清掃活動に参加していましたが、とくに多いと感じたのは小学生ぐらいの年齢の人たちです。

家族で祭りを楽しんでいるところ、「ひろえば街が好きになる運動」を目にした子どもから「ゴミ拾いしたい」という声が聞こえてきます。

他にも、浴衣を着た中学生や高校生が参加しており、10代以下の若い人たちが清掃活動に興味を持っているような印象を受けました。

▼ちなみに、筆者が取材していたときに、倉敷市市長 伊東香織さんがブースを訪れていました。

倉敷天領夏祭りでゴミ拾いをしてみました!

たくさんの人で賑わう倉敷天領夏祭りでは、どれぐらいのゴミが落ちているのでしょうか?

少しでも祭りに貢献できるように、筆者もゴミ拾いに参加してみました!

▼まず、トングと袋を受け取ります

「ひろえば街が好きになる運動」のブースが設置されている場所は、倉敷駅前交差点近くの倉敷センター街の入口。

倉敷駅から歩いて倉敷天領夏祭りに訪れるほとんどの人が通りかかる場所です。

▼さっそく、祭りに繰り出しましょう!

ものすごい人の数に圧倒されましたが、街をキレイにするために気を引き締めて人混みのなかへ一歩を踏み出しました。

歩行者との接触に注意しつつ、地面に目を凝らして進みます。

▼真っ先に見つけたのは、ポイ捨てゴミの代名詞たばこです。

ゴミ拾い中に、他の場所でもたくさんのたばこの吸殻を見つけました。

▼草陰に放置されたペットボトルです。

写真に収めるには汚らしいために載せることはできませんが、ペットボトルと一緒に食べ終えたとうもろこしの芯も置いてありました。

手で触るには気がひけるものだったので、トングを使って袋に回収します。

▼コンビニエンスストアなどで配られるお手拭きが落ちていました。

まったく汚れていなかったのでポイ捨てではなく、意図せずに落としてしまったものでしょう。

ポイ捨てをしないという心がけも大切ですが、街をキレイにするためには、ゴミの落とし物にも注意しなくてはならないと気付かされました。

花壇の縁に置かれたペットボトルです。

処分するために意図して置き去りにされたゴミ。

ゴミを探しながら祭りを歩くと、祭りの楽しい部分だけでなく、悲しい部分も見えてきます。

▼15分ほどのゴミ拾いで、袋がいっぱいになりました。

回収できたゴミは、ほんの一部のはず。

筆者が回収したゴミの何倍もの量のゴミが、街中に落ちていると考えると恐ろしいですね。

▼ブースに戻って、ゴミの分別をおこないます。

本来は、自らゴミを分別するのですが、筆者はカメラで手が塞がっていたために、スタッフのかたが手伝ってくれました。

ゴミ拾いに参加すると景品として、タオルがもらえます。

熱気で包まれた祭り会場では、汗がとめどなくあふれ出てくるので、重宝しました。

倉敷天領夏祭りでゴミを拾って

10代以下の参加者の割合がもっとも多いことが、とても印象に残っています。

たばこの吸殻を捨てたのは大人ですが、ゴミをたくさん拾っているのは若者という事実。

地域活動では、年配者たちから街の文化や風習を後世に伝えるという言葉をよく耳にしますが、年配者たちも若者の文化を見習う必要があるのかもしれません。

若者にゴミを拾ってもらう社会ではなく、みんなで街をキレイにできる社会のほうが、筆者は素敵だと感じます。

「ひろえば街が好きになる運動」のブースを祭りで見かけたら、清掃活動に参加して、みんなで街をキレイにしていきましょう。

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