「ダメならダメで」 松山英樹が背水の陣で迎えるプレーオフ初戦

背水の陣で迎えるプレーオフ初戦(撮影/谷口愛純)

◇米国男子プレーオフ第1戦◇フェデックスセントジュード選手権 事前(7日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7243yd(パー70)

「頑張れなければ、4連戦くらいで終わるかもしれない」と話したのは3週前の「全英オープン」だった。今週が“かなめ”の4連戦目。松山英樹が10年連続「ツアー選手権」進出を目指してプレーオフ初戦を迎える。

前週「ウィンダム選手権」は3試合ぶりの予選落ちで、フェデックスカップランキングは1ランク後退の57位。トップ30が出場するプレーオフ最終戦「ツアー選手権」に向けて、少なくとも今週で第2戦「BMW選手権」出場圏内の上位50位に食い込まなければならない。

フェデックスのトラックが気になる(撮影/谷口愛純)

「いい準備をして上位にいかないと、今週で終わってしまう」と話しつつ、笑顔を交えた火曜(8日)の練習ラウンドでは少し余裕がうかがえた。「徐々に良くなってはいるけど、試合になってどこまで自分を信じられるかだと思う」と臨む今週。ウィンダム選手権を終えて少しの休息を挟み前週日曜(6日)からコース入り。火曜はインコース9ホールを回った。

10番ホールからアイアンショットを“OK”につけてバーディスタート。前週振るわなかったショットは、「(先週と)全然違うことをやっているのでわからないですが、試合に向けていい状態でできるようにしたい」と、前週合流した黒宮幹仁コーチと毎ショット確認を行った。

黒宮幹仁コーチと一打一打、確認(撮影/谷口愛純)

TPCサウスウィンドは、2021年「WGCフェデックス セントジュード招待」でコース記録の「264」をマーク。週末2日間で「64」、「63」をマークしてトップに並び、プレーオフの末2位に入った。コースでの戦績に加え「(調子は)徐々に良くなっていると信じている」と感触も悪くない。

「ダメだったらダメで今週終わるだけ」と潔く現状を受け入れている。2014年から欠かさず出場してきたトップ30のエリートフィールドに向け、まず今週の最低ラインはフェデックスカップランキングトップ50を捕えるための25位が基準になる見込み。「一生懸命プレーしていれば、いいことがあれば」。そう思えるだけ、惜しまずゴルフに時間を費やしてきた。(テネシー州メンフィス/谷口愛純)

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