テロで愛妻を失った男性 テロリストへの手紙が心動かす 「ぼくは君たちを憎まないことにした」公開決定

家族3人で幸せに暮らしていたアントワーヌがテロ発生から2週間の出来事をつづった同名ベストセラーの映画化作「ぼくは君たちを憎まないことにした」が、2023年11月10日より劇場公開されることが決まった。

「ぼくは君たちを憎まないことにした」は、最愛の人を予想もしないタイミングで失った時、その事実をどう受け入れ、次の行動に出るのかを描いた作品。2015年、ジャーナリストのアントワーヌ・レリスと息子のメルヴィルは、最高の母であり、最愛の妻であるエリーヌを自爆テロで失う。誰とも悲しみを共有できない苦しみと、これからの育児への不安をはねのけるように、アントワーヌは手紙を書き始める。妻の命を奪ったテロリストへの手紙は、息子と二人でも「今まで通りの生活を続ける」との決意表明であり、亡き妻への誓いのメッセージだった。一晩で20万人以上がシェアし、新聞の一面を飾ったアントワーヌの「憎しみを贈らない」という詩的な宣言は、動揺するパリの人々をクールダウンさせ、テロに屈しない団結力を芽生えさせていくことになる。

混乱するアントワーヌの内面を映画化したのは、マラソンに挑戦する老人たちをほのぼのと描くコメディ「陽だまりハウスでマラソンを」のキリアン・リートホーフ監督。アントワーヌの手記は、メルヴィンと同じ年頃の娘を持つリートホーフ監督の心を打ち、監督はすぐさま映画化を決断。ドイツ人の立場からフランスで実際に起きた悲劇を客観的に見つめ、平明な言葉で憎しみの連鎖を拒絶するアントワーヌに焦点を当てた。

主演は、「万能鑑定士Q -モナ・リザの瞳-」で綾瀬はるかと共演したピエール・ドゥラドンシャン。負の感情と自らの言葉の間で苦悩する、感受性豊かなアントワーヌを熱演している。妻のエレーヌ役を、シンガーソングライターで「レッド・スネイク」では女性特殊部隊の一員として出演したカメリア・ジョルダーナが務める。お風呂と絵本が大好きなメルヴィルは、当時3歳だったゾーエ・イオリオ。

【作品情報】
ぼくは君たちを憎まないことにした
2023年11月10日(金)より、TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
配給:アルバトロス・フィルム
©2022 Komplizen Film Haut et Court Frakas Productions TOBIS / Erfttal Film und Fernsehproduktion

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