セブン&アイ、傘下の百貨店「そごう・西武」売却時期を再び延期

「そごう横浜店」(右)と「西武渋谷店」の看板

セブン&アイ・ホールディングスは30日、傘下の百貨店「そごう・西武」の売却予定日を再延期すると発表した。必要な所定の条件の充足に受けて交渉を継続しており、3月中としていた売却の実行が難しくなったとしている。セブン&アイはそごう・西武に関して、昨年11月に米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却することで合意。売却予定日は当初、今年2月1日としていたが、1月末に「3月中」に変更していた。今後の売却予定時期は示しておらず、「完了次第速やかに知らせる」にとどめている。

売却先のフォートレスは不動産分野を主軸とする世界的な投資ファンド。フォートレスはそごう・西武の買収に際し、家電量販店「ヨドバシカメラ」を展開するヨドバシホールディングス(東京都新宿区)を事業パートナーとすることにしているが、旗艦店の「西武池袋本店」(東京都豊島区)へのヨドバシカメラの出店をめぐり、地権者の西武ホールディングスや地元の豊島区などとの調整の難航が伝えられている。

セブン&アイはそごう・西武の企業価値を2500億円とし、有利子負債などを調整して最終的な売却価格を確定するが、その額は2000億円超とみられている。

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