大和工業<5444>、インドネシア鉄鋼大手GRPの形鋼事業を取得

大和工業は、インドネシアの大手鉄鋼メーカーPT Gunung Raja Paksi Tbk(GRP、西ジャワ州)の形鋼事業などを取得することを決めた。GRPの形鋼事業のほか、関連企業の不動産事業を分社して設立された新会社PT Nusantara Baja Profil(同)の株式80%を取得して子会社とする。ASEAN(東南アジア諸国連合)地域でタイ、ベトナムに次ぐ第3の鉄鋼生産拠点を確保し、域内300万トン供給体制の確立を目指す。取得価額は約483億円。2024年4~6月に取得完了を目指す。

GRPは操業50年以上の実績を持つ有力鉄鋼メーカーで、2019年にインドネシア証券取引所に上場した。GRPが形鋼事業を分社して設立した新会社の年間生産能力は製鋼100万トン、圧延90万トンという。新会社にはGRPが5%、阪和興業が15%出資する予定。

大和工業は収益の柱である米国事業に加え、堅調なインフラ投資と鋼材需要が見込まれるASEANを重点地域と位置付けており、域内で新たな生産拠点の確保を模索していた。GRPは、タイ子会社のサイアム・ヤマト・スチールカンパニーリミテッド(SYS、バンコク)と共に取得する(出資割合は大和工業が45%、SYSが35%)。

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