彫刻の中原賞に中谷ミチコさん 北海道旭川市、最年少の42歳

「第43回中原悌二郎賞」を受賞した中谷ミチコさん(若林勇人撮影、アートフロントギャラリー提供)

 北海道旭川市は9日、市ゆかりの彫刻家にちなみ、国内で発表された優れた彫刻作品に贈る「第43回中原悌二郎賞」に、津市在住で多摩美術大准教授の中谷ミチコさん(42)の「デコボコの舟」を選んだと発表した。市によると最年少で、女性としては2人目の受賞。

 作品は長さ320センチ、高さ155センチの石こう製で、船体に人や木などの形をしたへこみがある。中谷さんはウクライナ紛争を念頭に「逃げていく人が周囲との関係を変えながら前へ進む様子を表現した」と話した。

 中原悌二郎は日本の近代彫刻を代表する作家で、幼少期を旭川市で過ごした。同賞は1970年に始まり、2003年に隔年化した。

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