トラックドライバーの男とホームレスの女 行くあてのない男女のロードムービー 「道で拾った女」公開決定

「れいこいるか」「葵ちゃんはやらせてくれない」などのいまおかしんじ監督最新作「道で拾った女」が、10月21日より劇場公開されることが決まった。

「道で拾った女」は、長距離トラックを舞台にした行くあてのない男女ふたりのロードムービー。トラック運転手の春日部竜平(浜田学)は、ある日公園で襲われている女性・のぞみ(佐々木心音)を助ける。訳あって一年前に家を出て、今は住む家もなくホームレスをしているというのぞみに、「バイトしないか。このトラックに乗ってくれるだけでいい」と竜平は声をかける。竜平は竜平で、妻の待つ家に帰りたくない事情があった。道中デリヘル嬢や街頭詩人、ヤクザに追われる男と遭遇しながらトラックで移動を続けるうちに、2人は少しずつ互いの事情を知っていく。

主人公の長距離トラックドライバーの竜平を演じるのは、いまおかしんじ監督作「あいたくて あいたくて あいたくて」で朴訥な家具職人を演じた浜田学。竜平が道で拾うホームレスの女・のぞみを、石井隆、瀬々敬久、吉田浩太などの監督作で主演を務めてきた佐々木心音が演じる。道すがら出会う一癖も二癖もある人物たちに川瀬陽太、東龍之介、永井すみれ、のぞみの夫役に成松修、竜平の妻役に川上なな実が顔をそろえている。

いまおかしんじ監督らのコメントも公開された。コメントは以下の通り。

【コメント】

■佐々木心音(のぞみ役)
トラック運転手と浮浪者。
私がとても挑戦したかった香りのする題材、全力で浸らせていただきました。
撮影初日から、想像の遥か彼方を行く発想の連続。
よーしまだまだ私も落ち着いてなんかいられないぞ!と、
負けじと挑戦していくことが出来た日々は、とてつもなく幸せでした。
いまおかしんじ監督の作品は、まるで宇宙から人間を見ているような滑稽で
優しい目線だなあ、と私は感じています。
不格好なのに愛おしい、そんな人の暖かさも感じていただけたら嬉しいです。

■浜田学(春日部龍平役)
春日部君は、まあ、クズですね。一言で言うと。
僕が友達なら嗜める事が多いのではないかなあと思うぐらい失言が多いです。
でもなんだか僕は彼を憎めません。僕も恐らくクズなので。
だから人一倍彼に愛情を持って演じました。
みんなに嫌われても僕だけは好きでいようと思いました。
この映画に出てくる人は皆んな人生上手くいってない人達です。
上手くいってると思ってる人なんかこの世にいないんじゃないかと個人的には思っているのですが、その中でもかなりこじらせてる人達です。
なんかこの映画に出てくる人達皆んな大好きです。
そして役者さんも皆さん素晴らしい輝きを放ってます。
私もそれに便乗してちょっとでも輝いていたらなあと思ってます。他力本願です。
ねっ、クズでしょ。

■いまおかしんじ(監督)
ホームレスの女を拾って、簡単にヤレると思ったらそうじゃなかった。
一緒にトラックに乗って行ったり来たり。「キリがないよね」女が呟く。
女のやさぐれと男のやけっぱち。
佐々木心音と浜田学が好き放題やってくれました。

【作品情報】
道で拾った女
2023年10月21日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
配給:ムービー・アクト・プロジェクト
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