森田さ~ん、全英女子オープンのお天気は? 「ウロチョロ低気圧にご注意を」

曇りがちではあるが大荒れにはならない4日間に

◇海外女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 事前◇ウォルトンヒースGC (イングランド)◇6881yd(パー72)

女子ツアーのメジャー最終戦がいよいよ開幕する。舞台のウォルトンヒースGCはイングランドのロンドン近郊にある、リンクスではなく内陸地のコース。TBSのニュースでもおなじみ、気象予報士の森田正光さんに現地の天気を解説してもらった。

低気圧の動きに注目したい

ウォルトンヒースGCは、ロンドンから南に車で1時間強のエリアにある木とヒースに囲まれたゴルフ場です。周りに高い山もなく比較的フラット。風の変化もほとんどないことが予想されます。吹いたとしても南西風が多く、強く吹く土地ではありません。雨が降ってもパラつく程度で、選手は比較的穏やかなコンディションでプレーできるのではと思います。全英といえば、一日の間で天気が目まぐるしく変わる印象ですが、いい意味で“いつもとは雰囲気の違う4日間”になるかもしれないですね。もちろん低気圧が近づいてきたら、話は変わりますが…。

イングランドの天気を調べていると、日本との天気の移り変わりの違いに驚きます。グレートブリテン島にやってくる低気圧は、日本のように決まって西から東に移動するのとは違い、ゆっくり、フラフラと動きます。東に行ったと思ったら急に北に行ったり。しかも前線というよりは気団の塊が広がるように動きます。アイルランドの西側から来た気団が、ゆっくりとイングランド近辺をウロチョロと…、やっかいな動きですよね。イングランドの天気が曇りがちなのも、こうした低気圧の動き方と関係しているかもしれません。

他のヨーロッパの国々と同じ西岸海洋性気候なので、夏に涼しいのが特徴です。過去の8月の平均気温は18.7度。ただし、湿度も高く、最高気温が30度だった日もあるので、ムシムシとする日は多いかもしれません。

では、ことしの全英女子オープンの4日間の天気予報を見ていきましょう。

イングランドの南部とはいえ北緯51度で樺太と同じ緯度 提供/国土地理院

初日の10日(木)は晴れ間がありそうで、気温も25度まで上がり、汗ばむ陽気になりそうです。ただし、その後は雲が多くなり、アイルランド沖の北大西洋で低気圧が発達することもあって、12日の土曜日ごろまで雨がパラつく可能性もあります。

13日の最終日は天気が回復する見込みですが、低気圧次第では雨雲が残って、日差しをなかなか望めないかもしれません。大荒れにはなりませんが、すっきりもしない決勝ラウンドとなりそうです。

やはり週末に向けて低気圧の動きに左右されそうな予感がしますね。ロンドンのあたりでウロチョロしないで、早く通り抜けてくれるのを祈るばかりです。

協力/ウェザーマップ

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