台風6号 西日本は九州を中心に 10日(水)にかけて土砂災害・低地の浸水に厳重警戒を

 西日本は、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風に厳重に警戒し、高波に警戒が必要だ。九州南部は、線状降水帯による非常に激しい雨の降りやすい状況が続いている。九州北部は引き続き10日(木)午前中にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。

 台風6号は、9日(水)午後3時には長崎県五島市の南にあり、1時間におよそ15キロの速さで北北西へ進んでいる。中心の気圧は975ヘクトパスカル、最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで、中心から半径150キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。台風は、暴風域を伴って九州の西の海上を北上して、10日(木)朝にかけて対馬海峡に進み、その後は朝鮮半島に進む見込み。

大雨・雷・突風

 台風本体や周辺の発達した雨雲により、九州を中心に非常に激しい雨が降り続いており、九州南部は線状降水帯による非常に激しい雨の降りやすい状況が続いている。九州南部では総雨量が平年の8月の月降水量を上回る大雨となっており、土砂災害の危険度が広い範囲で高まっている。台風の速度が遅いため、九州は台風本体や周辺の発達した雨雲の流れ込みが続き、総雨量がさらに多くなるおそれがある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒が必要だ。線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがある。

 また、台風から離れた西日本から東日本の太平洋側でも、台風周辺の湿った空気の流れ込みが続くため、総雨量がさらに多くなるおそれがある。奄美はこれまでの大雨により地盤の緩んでいる所があるため、引き続き土砂災害に厳重な警戒が必要だ。激しい雨が降る地域は竜巻などの激しい突風や落雷にも注意が必要で、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど安全確保に努めたい。

暴風・高波

 九州北部は10日(木)にかけて、海上を中心に猛烈な風が吹き、うねりを伴った大しけとなる所がある見込み。四国でも10日(木)にかけて非常に強い風が吹き、うねりを伴った大しけとなる所がありそうだ。暴風に厳重に警戒し、高波に警戒が必要となる。

高潮

 台風の影響で、西日本では10日(木)にかけて潮位が高くなる所がある見込み。高潮や、高潮と重なり合った波浪による浸水に注意が必要だ。

日本海側 危険な暑さ

 日本海側はあす(木)も、危険が暑さが続く見込み。予想最高気温は金沢と高田(新潟)で39℃、弘前(青森)や鷹巣(秋田)、新潟、長岡(新潟)、富山、輪島(石川)で38℃となっている。東日本の太平洋側や近畿も日本海側に次ぐ高温で、かなり蒸し暑くなりそうだ。なお、北海道の渡島・檜山地方にも、あす(木)を対象に熱中症警戒アラートが発表されている。無理な外出は控え、熱中症予防のための行動をとるように心がけたい。

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