中学生を対象にした模擬裁判員裁判の体験イベント「ジュニア法廷」が9日、岡山地裁(岡山市北区南方)で開かれ、県内の19人が司法手続きや法解釈を学んだ。
同地裁の杉浦一輝裁判官から裁判の流れや、「疑わしきは被告人の利益に」といった刑事裁判の原則について教わった後、模擬裁判に挑戦。参加者は弁護人、検察官、裁判官らに分かれ、建設現場で作業員の男が仕事仲間の腹部を包丁で刺したという架空の殺人未遂事件を審理した。
被告人質問や証人尋問の後、生徒は2グループに分かれて判決を考え、「殺意がなければ、ここまで大きなけがにならない」「正当防衛で無罪になるのでは」と意見を出し合った。
弁護士役を務めた大安寺中等教育学校2年の生徒(13)は「人を裁くことの難しさを感じたが、裁判官の考え方は興味深くて勉強になった」と話した。
同法廷は司法に親しんでもらおうと地裁が企画。新型コロナウイルス禍の中止を経て4年ぶりの開催となった。