父親の遺灰を国立公園へ撒きに行った男性、熱中症で死亡

(写真:アーチーズ国立公園)

米ユタ州のアーチーズ国立公園で、父親の遺灰を撒きにやって来た男性が遺体で発見された。死因は熱中症と見られているという。

San Antonio Express-Newsによると、遺体の身元はテキサス州オースティンのジェームズ・バーナード・ヘンドリックスさん(66)と特定された。ヘンドリックスさんは先月末、Facebookで「父との最後の旅」と題し、火葬した父親の遺骨を撒く旅に出ていることを明かしていた。

7月29日の投稿では、「アーチーズ国立公園へは入場予約をしていないので、交通規制がかからない早朝に入るつもりだ。早朝の方が光量があって写真にも適している」と綴っており、これが最後の更新となった。

8月1日の朝、パークレンジャーがヘンドリックスさんの車を登山口の駐車場で発見。間もなく遊歩道から外れた場所でヘンドリックスさんの遺体が見つかった。持っていた水筒は空になっていたという。

ヘンドリックスさんの妹ルースさんは、「暑さと脱水、そして高地という悪条件が重なり、意識を失ってしまったのではないでしょうか。そうでなければ遊歩道から離れるはずがありません。ジミーは自然を敬い、知的で、経験豊富な探検家でした」とFacebookに投稿。

アーチーズ国立公園は標高の高い砂漠地帯に位置し、天然の砂岩でできた無数のアーチで知られている。ヘンドリックスさんが行方不明となる前日は、気温が32度を超えていたとDaily Mailは伝えている。

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