ドコモら、AIを活用し建設現場を仮想的に巡回できるシステムの実証成功

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)らは8月7日、画像認識AIを用いて遠隔から建設現場を仮想的に巡回できるシステムを活用し、作業を阻害する資材の移動指示などを作業員に共有する実証実験の成功を発表した。

同実証は、ドコモとNTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)で実施した。同システムでは、あらかじめ利用期間を設定した資材ヤード、工事区画、搬入口などの建設現場のエリア(以下、対象エリア)において、画像認識AIを用いて作業を阻害する資材を検出する。同時に、作業員へ作業を阻害する資材に関わる対応事項および、対応期限を共有する機能を提供する。

結果として、システムが資材として検出した物体のうち、実際に資材であった確率(適合率)が90%以上だった。さらに、実際の資材のうち、システムが資材として検出した確率(再現率)が80%以上となった。これにより、遠隔から建設現場の段取りを妨げる資材を未然に検出する技術の有効性を確認している。遠隔から建設現場で作業を阻害する資材をAIにより未然に検出する技術の確立は日本初※だ。

※ 2023年8月7日現在、ドコモ調べ。

なお、両社は、同システムを高度化した上で、NTT Comが提供する「ドコモ建設現場IoTソリューション」の「段八エリア」における新しい機能として2024年度の実用化を目指しているという。そして、現場巡回業務の負担軽減や建築スケジュールに沿った効率的な工事に貢献し、働き方改革や作業員の安全確保といった建設現場の課題解決に取り組む予定だ。さらに、両社は、デジタルツインコンピューティングを活用して、現場のデジタルツインを実現し、よりスマートな未来を切り拓いていくと述べている。

(出典:ドコモ Webサイトより)

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