奄美の修道院での出来事です。ある日のこと、夕食の前にアメリカ人の神父様が「Let us pray(祈りましょう)」と言って、兄弟たちに食前の祈りの招きをしました。ある日本人の修道士さんも大きな声で「レッタスプレイ!」と復唱しました。
すると、厨房からまかないさんが出て来て、申し訳なさそうに「今日はサラダの用意はないんです」と言いました。一瞬、兄弟たちはポカンとなりましたが、よくよく話を聞いてみると、日本人の修道士さんが言った「レッタスプレイ」が「レタスくれ」と聞こえたそうで、つまりは生野菜のサラダを欲しがっているのだと勘違いしてしまったのだそうです。
聖母の騎士 2023年9月号より掲載