「ノリで撮影した」児童ポルノ製造違反容疑で男女3人を逮捕も…15歳少年の“被害者”意識は薄い?

愛知県警察本部(天空のジュピター / PIXTA)

愛知県警は8月1日までに児童ポルノを製造したとして児童ポルノ禁止法違反容疑(製造)で3人の男女を逮捕した。

逮捕された3人は居住地や年齢に共通点はなくSNSを通じた知り合いでスマホを使用して撮影された動画には15歳の少年の痴態が残されていたという……。

「その場のノリで撮影した」

「逮捕されたのは自称、運送関係自営業の東京都の男性A(54)、自動車関係の会社員で愛知県の男性B(34)、福岡県の無職の女性C(29)の3人です。3人の逮捕のきっかけとなったのは別の児童ポルノ事件で捜査中だったBのスマホを解析したところ、15歳少年がみだらな行為をする動画を発見し、捜査を進めたところ3人が撮影に関わったことが判明、逮捕に至りました」(捜査関係者)

動画を撮影された15歳少年は昨年6月、SNSを通じて3人と知り合い、オフ会で8月18日に3人と初めて顔を合わせたという。そして翌19日に3人の逮捕容疑となった児童ポルノがさいたま市大宮区の路上で撮影された。

「Bの携帯から発見された動画は2本。一つは少年とCがみだらな行為をする様子を撮影したもので長さは1分21秒ありました。もう一つは少年自身がみだらな行為をする様子を撮影した動画で長さが25秒のものでした。逮捕後にBは“面白半分でその場のノリで撮影した”と供述。同じくCも“その場のノリで撮影した”と容疑を認めていますが、Aだけは“一部撮影行為に関しては記憶にありません”と否認しています」(県警担当記者)

18歳に満たない少女が被害に遭うケースが多いが…

警察庁生活安全局人身安全・少年課がまとめた『令和4年における少年非行及び子供の性被害の状況』によると、SNSに起因する事犯に関わる学職別の被害児童数の推移は平成25年の1293人から令和4年には1732人へと増加。児童ポルノ製造事犯(製造)の検挙件数は平成25年には797件だったものが令和4年には1692件と増加していることが見て取れる。

このような児童ポルノ絡みの事件の多くは18歳に満たない少女が被害に遭うケースが多いというが、今回のように15歳の少年が29歳の女性と行為をしたり、自ら行為をするといったケースは「あまり聞かない」(同前)という。

「3人は少年にみだらな行為を強要したわけではなく、動画を撮影された少年も警察に被害を訴えている様子はないことからも被害者意識は希薄だったと思われます」(同前)

警察は3人のスマホやパソコンを押収し、余罪についても調べているという……。

© 弁護士JP株式会社