「つやま和牛」の出荷、通算100頭達成/岡山・津山市

「つやま和牛」の出荷が通算100頭を達成した。関係者は「これからも質の高い和牛を生産するため、研さん重ねていきたい」と、ブランド化の推進へ決意を新たにしている。
岡山県津山市と市内の畜産農家が連携し2014年度に事業がスタート。津山生まれ津山育ちで、肥育期間中に津山産小麦のフスマを食べていることなどが条件で、月齢28カ月以上で出荷される。100頭となる牛(3頭出荷)は3日に市食肉処理センターでと畜され、5日に肉質等級などの格付け後、競り落とされた。
16年4月の初出荷以来、月に1〜2頭ペースで出荷を続け、4年が経過しての達成。つやま和牛振興協議会の福島康弘会長(市農林部長)は「市民や観光客らに〝おいしい〟と言ってもらえるよう一丸となってブランド化を推進してきた。新型コロナウイルスの影響で観光客が激減するなど厳しい環境下だが、回復を信じて今後も地産地消と質にこだわった和牛を生産したい」とする。
市農業振興課によると、現在9農家で59頭を飼育。基金規模は100頭で、本年度40頭分を追加した。取扱指定店は6事業者、販売指定店は7事業者(8店舗)となっている。
協議会の大﨏毅生産部会長は「100頭達成は一つの区切りだが、ブランド化に向けての通過点に過ぎない。今後も会員相互の交流を通じて技術の伝達や情報交換を行いながら、全員でさらなる高みを目指していきたい」と話している。

p
100頭の出荷を達成したつやま和牛(加茂町成安の藤の木和牛肥育組合)

© 津山朝日新聞社