救命いかだ乗った漁師3人を救出 深夜に漁船が炎上 救助の4人を表彰 第11管海保

 第11管区海上保安本部は9日、今年2月に鹿児島県大島郡喜界島東方沖合で、火災が起きた漁船の乗組員3人を救助した琉球水難救済会奥武島救難所の漁船「姫伽丸(ひめかまる)」の乗組員4人への表彰伝達式を同本部で開いた。11管の島谷邦博本部長が、九州南部地方の海域を管轄する第10管区海上保安本部長名の表彰状を姫伽丸船長の平良勝美さん(47)に手渡した。

 伝達式に出席した平良船長のほか、斉藤真二さん、前川浩也さん、玉城信也さんが受賞した。

 11管によると、2月23日午前1時20分ごろ、鹿児島県大島郡喜界島東方約185キロの海上からの遭難信号を受けて、10管が付近で操業中の漁船へ救助を要請した。当時、現場から約30キロ離れたところで操業していた姫伽丸が救助に向かい、同日午前3時すぎに炎上していた漁船を発見。避難して救命いかだに乗っていた3人の漁師をロープで引き上げて救出した。姫伽丸は救出した3人を他の漁船に引き渡し、火災船が沈み鎮火するまで監視を続けた。平良さんは携帯できる無線機を備えておくなど海上の事故対策の周知を求めた。

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