人気現代詩人・最果タヒの「劣等感」をテーマに綴ったエッセイ集『コンプレックス・プリズム』発売

最果タヒ:著『コンプレックス・プリズム』が8月10日に株式会社大和書房より発売された。

先鋭詩人・最果タヒ 珠玉のエッセイ集、未発表書き下ろし作品を加えて文庫化

「劣等感とはいうけれど、それなら誰を私は優れていると思っているのだろう、理想の私に体を入れ替えることができるなら、喜んでそうするってことだろうか?」── 「コンプレックス・プリズム、わざわざ傷をつけて、不透明にした自分のあちこちを、持ち上げて光に当ててみる。そこに見える光について、今、ここに、書いていきたい。」──(「はじめに」より) 人気現代詩人・最果タヒが、自身のなかにある「劣等感」に光を当てて綴ったエッセイ集に、未発表の書き下ろし作品を加えて文庫化。 さらに、エッセイから得たインスピレーションをもとに、人気イラストレーター・嘉江が描くショート漫画7作品も収録している。

『コンプレックス・プリズム』目次

はじめに

・天才だと思っていた

・わたしのセンスを試さないでください。

・「変とか言われて喜ぶやつは凡庸だ」

・正しさを気取っている。

・この良さが、わからないなんてかわいそう。

・恋愛って気持ちわるわる症候群

・優しさを諦めている。

・結論至上主義破壊協奏曲

など本編27篇

文庫版おまけエッセイ(未発表書き下ろし作品)

・まったく器が大きくないよ

・幸せになりたいとかはない

・大体のものが大体おもしろい

3篇、計30篇を収録。

【著者略歴】

最果タヒ(さいはて・たひ)

詩人。1986年生まれ。2008年『グッドモーニング』で中原中也賞受賞、2015年『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞受賞。『夜空はいつでも最高密度の青色だ』は2017年石井裕也監督により映画化された。詩集に『愛の縫い目はここ』、『天国と、とてつもない暇』、『夜景座生まれ』、『恋人たちはせーので光る』『さっきまでは薔薇だったぼく』、『不死身のつもりの流れ星』など。小説に『星か獣になる季節』、『十代に共感する奴はみんな嘘つき』など。エッセイ集に『きみの言い訳は最高の芸術』、『もぐ∞』、『「好き」の因数分解』、『神様の友達の友達の友達はぼく』など。訳書に『千年後の百人一首』(清川あさみとの共著・現代語訳)、『わたしの全てのわたしたち』(サラ・クロッサン著、金原瑞人との共訳)、対談集に『ことばの恐竜』、絵本に『ここは』(絵:及川賢治)がある。

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