楽天グループ、赤字1399億円 中間期、携帯基地局への投資重荷

楽天グループ本社=2020年、東京都世田谷区

 楽天グループが10日発表した2023年6月中間連結決算は、純損益が1399億円の赤字だった。中間期の赤字は4年連続。携帯電話の基地局整備に向けた投資などが引き続き重荷になっているが、赤字幅は前年同期の1778億円から縮小した。

 楽天は昨年5月に携帯の月額基本料を0円からとしていた料金プラン廃止を発表し、顧客が流出。挽回するため、今年6月に高速通信を無制限に使える地域を広げた新料金プラン「最強プラン」を導入した。

 三木谷浩史会長兼社長はオンラインで開いた決算説明会で「解約数は劇的に改善している」と強調。解約が減少して自社回線サービスの契約者が8月中にも500万人に達するとの見通しを明らかにした。設備投資や広告宣伝費も抑制し、早期の黒字化を目指す。

 楽天は、建物内でも電波がつながりやすい周波数帯「プラチナバンド」が今秋に国から割り当てられれば、年末にも顧客が利用できるようにする方針も明らかにした。

 23年6月中間連結決算の売上高は、前年同期比9.5%増の9728億円だった。

オンラインで決算内容を説明する楽天グループの三木谷浩史会長兼社長=10日午後

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