DJI Transmission(スタンダード コンボ)とDJI 映像レシーバーを発表

DJIは、DJI 映像レシーバーとDJI Transmission(スタンダード コンボ)を発売した。同社オンラインストアでの販売価格は以下の通り。

  • DJI Transmission(スタンダード コンボ):税込317,460円
  • DJI 映像レシーバー:税込195,360円

様々な撮影シナリオに合わせて設計された2種類のコンボは、高度な機能を備え、柔軟性に優れた革新的なワイヤレス伝送システムを撮影監督に提供するとしている。DJI Transmissionシリーズは、安定した低遅延の長距離伝送の新たなスタンダードを確立するものだという。

DJI シニアプロダクトラインマネージャーのPaul Pan氏は、次のようにコメントしている。

Pan氏:DJI Transmission(スタンダード コンボ)を発表でき、嬉しく思っています。今回新たに追加されたコンボでは、DJI TransmissionシステムにDJI 映像レシーバーが同梱され、特にプロダクションモニターと併用することを目的に設計されています。幅広い種類のDJI PRO エコシステムと併用すれば、様々な機器と連携しながら効率的に撮影できます。

高輝度モニターコンボとスタンダードコンボのオプションがあることで、プロの撮影監督は撮影シナリオに合わせ、必要な方を選択できます。映像制作者の方々がこの最先端の技術を活用し、彼らのビジョンを実現することを楽しみにしています。

2種類のコンボで広がる使い方

DJI Transmissionシリーズには、高輝度モニターコンボとスタンダードコンボの2種類があり、撮影監督に多様な撮影ソリューションを提供、それぞれの撮影ニーズを満たすという。

高輝度モニターコンボは、レシーバー/モニター/録画/制御機能をシームレスに統合したシステムとなっており、スタンダードコンボは、SDI経由のメタデータ伝送とフラクショナルフレームレートでの映像出力に新たに対応し、プロダクションモニターと併用するのに最適なコンボだとしている。

1つのトランスミッターから複数同時受信

DJI Transmission(スタンダードコンボ)でも、1台のトランスミッターに対し複数のレシーバーで同時受信可能であり、2種類の伝送モードを使ってシームレスな映像・音声伝送を実現。配信モードでは受信レシーバー数の上限がなく、リアルタイムの映像を同時に複数のレシーバーに出力でき、現場で大規模の撮影クルーや複数のチームで使用する場合に最適だという。カメラインデックスの切り替えが容易でビットレートや動画コーデックのリアルタイムで表示できるため、撮影効率の向上に寄与する。 高度な制御オプションでは、高輝度遠隔モニターと映像レシーバーを制御モードに切り替え、DJI Master Wheelsなどの制御デバイスとシームレスに併用可能。これにより、Ronin 2、RS 3 Pro、およびカメラのフォーカス調整は、最大2台のレシーバー側で遠隔操作でき、配信モードで接続された他のデバイスには影響しない。

加えて、映像レシーバーは、リアルタイムでの1対1長距離通信が可能な音声通話機能に対応し、撮影監督とディレクター間のシームレスなコミュニケーションを実現する。

メタデータの伝送

DJI 映像レシーバーはSDI経由のカメラ メタデータ伝送に対応し、ARRIやREDのような主要なシネマカメラで利用可能。ファイル名、タイムコード、記録トリガー、カメラ設定、レンズ情報などを含む詳細な撮影情報を、レシーバーからモニターやQTAKEに伝送できる。この機能により、ディレクター、撮影監督、DITチームは、包括的な撮影データを確認でき、現場での全体的なワークフローの効率性を向上するとしている。

秘めた創造力を解き放つ、DJI 高輝度遠隔モニター

DJI高輝度遠隔モニターはレシーバーを内蔵し、どんな現場でも優れた携帯性を発揮し、効率的にセットアップできる。遠隔モニターにはRonin 4Dのものと同等の画像処理チップが内蔵され、一台でレシーバー、モニター、コントローラー、レコーダーの役割も果たし、包括的な機能を提供する。

DJI LiDAR レンジファインダー(RS)- DJI Transmission ケーブルハブを使用すると、フォーカスシステムとモニタリングシステムを組み合わせて利用できる。DJI 映像トランスミッターとDJI RS フォーカスモーター(2022)を、DJI LiDAR レンジファインダー(RS)に接続することで、マニュアルレンズであってもレンズキャリブレーションやオートフォーカスを実行することができ、RS 3 Proへの接続は不要だ。

Ronin 4D ハンドグリップを使用してこのセットアップに接続し、LiDAR ウェーブフォーム技術を活かして、正確なマニュアルフォーカスの実行も可能。

さらに、DJI RS 3 Proと接続すると、このデバイス構成はスタビライザー、遠隔モニター、ジンバル制御、LiDARフォーカスシステムがシームレスに統合された、包括的な撮影ソリューションとなるという。

サポートツール&独立した録画機能

高輝度遠隔モニターには、セーフティゾーン、フレームガイド、ゼブラストライプ、フォルスカラー、ピーキング、ウェーブフォームといった必須ツールが搭載され、2回タップするだけでズームを制御し、画面のカラーキャリブレーション、カスタム 3D LUTも使用することができ、正確な構図、露出、焦点調整を行える。

また、遠隔モニターには、microSDカードスロットが搭載され、1080p/60fpsまでのH.264ライブ映像の独立した録画や再生が可能。このモニターはカメラとシームレスに録画映像を同期できるため、便利なプロキシファイルの編集が可能になる。

今まで以上に多様な機器に対応

高輝度遠隔モニターはRonin 4Dハンドグリップに対応し、Ronin 2やRS 3 Proのジンバル動作やフォーカス、カメラパラメータを正確に制御できる。また、DJI Master WheelsやDJI Force Proに対応し、多様かつ高度なジンバル制御オプションを利用可能。DJI Transmissionとこれらの機器を一緒に使用することで、他に類を見ない伝送性能、信号伝送範囲、安定性、耐干渉性能を発揮するという。

DJI 映像レシーバーには様々なポートが搭載され、幅広い接続オプションを提供。3G-SDI出力ポート2つとHDMI 1.4 Type-A出力ポートを搭載し、どちらも1080p/60fps動画出力に対応している。

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