世界1位アルカラス、ウィンブルドン優勝以来となる約1ヵ月ぶりの試合でシェルトンを下し初戦突破[ナショナルバンク・オープン]

アルカラスが同じ20歳のシェルトンを下し3回戦へ

現地8月9日、「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・トロント/ATPマスターズ1000)シングルス2回戦が行われ、優勝したウィンブルドン以来の実戦となった第1シードのカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランク1位)は、ベン・シェルトン(アメリカ/同41位)を6-3、7-6(3)で下し、初戦突破を果たした。

20歳のアルカラスは、今年7月のウィンブルドン決勝で大会4連覇中のノバク・ジョコビッチ(セルビア/同2位)を破って、自身2度目のグランドスラム制覇を達成。約1ヵ月の休養を経て、連覇を目指すUSオープンに向けた北米ハードコート・シーズンの今大会を迎えた。

2回戦からの登場となったアルカラスの相手は、同じ20歳のシェルトン。1年前に282位だったランキングを大きく伸ばして自己最高ランキング35位を記録しているが、直近では勝ち星を重ねられず苦戦している。

試合は、第1ゲームでシェルトンの攻撃的なリターンが決まってアルカラスはいきなりピンチを招いたものの、サーブをきっちり配球しサービスキープ。その後もシェルトンにウィナーを放たれる場面はあるが、連続ポイントを許さずに流れを渡さない。第4ゲームで奪ったリードを守りきり、6-3で第1セットを取りきる。

続く第2セットでは互いにチャンスがなく競った展開に。サービスキープが続いて突入したタイブレークでアルカラスは、シェルトンのフォアハンドのミスとダブルフォールトで4-1とリード。このアドバンテージを生かし、7-6(3)とストレートで締めて3回戦進出を果たした。

試合後、「本当に(雰囲気が)良かったよ。トロントでの初めての試合を楽しめたし、何年もここでプレーしてきたように思える」と振り返ったアルカラス。

最速235キロのサーブを放つなど最後までアグレッシブなプレーを続けたシェルトンが初戦の相手で、「リズムをつかむのが大変だった。彼はとても強いボールを打つからね。僕としては長いラリーができる試合から大会がスタートした方がいい。でも、試合ごとに自分のプレーを合わせなければいけない。この試合に勝ってもう少し上を目指せるチャンスがあることがうれしいよ」と自分のプレーを貫くのが難しい試合で、その中でも勝利を手にできたことを喜んだ。

また、「(シェルトンは)本当に良い選手だ。正直、彼ほど強いボールを打つ選手と対戦したことがない。時速235キロのサーブもあるし、ストリングが切れそうだった。これからも彼は(ネットの)向こう側でこれからもたくさん試合をすることになるだろう」と今後もライバルとして戦うことになるだろうとシェルトンを称えた。

3回戦でアルカラスは、第15シードのフベルト・フルカチュ(ポーランド/同17位)と対戦する。

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