銀行に90億円借り換え要請 ビッグモーター、8月半ばに期限

中古車販売大手ビッグモーターの店舗=7月、福岡市

 中古車販売大手ビッグモーター(東京)は10日、取引のある銀行団と東京都内で会合を開き、8月半ばに期限を迎える借入金90億円の借り換えを要請した。同社は自動車保険の不正請求問題などを受けて販売が低迷しており、事業継続に向けて資金支援を求めた形だ。

 取引銀行は三井住友銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行の3メガバンクのほか、地方銀行の広島銀行など。ビッグモーターは会合で銀行団に現在の経営状況を説明した。各行はその場で結論を出さず、持ち帰って取引の継続を慎重に判断する方針を示した。

 関係者によると、2022年9月期のビッグモーターの売上高は約5900億円で、純利益は約185億円だった。22年9月末時点で現預金も約320億円あり、銀行側は財務基盤の安定した会社だと見ていた。

 ただ、ビッグモーターの和泉伸二社長は不正請求問題などを受けて7月に開いた会見で、車の販売や買い取りの台数が通常時と比べて半減したと明らかにした。

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