埼玉で初めて!ロッテと富士見市、ガムで健康づくり実現へ 口内フレイルの知見活用で協定、介護予防を推進

高齢者の健康づくりに関する協定を締結した富士見市の星野光弘市長(左)とロッテの芦谷浩明・執行役員兼中央研究所所長=富士見市役所

 埼玉県富士見市は、ロッテ(本社・東京都新宿区、牛腸栄一社長)と高齢者の健康づくりに関する協定を締結した。キシリトールガムなどを販売する同社の口内フレイルの知見などを活用し、市民の健康寿命を伸ばす介護予防や健康づくりを推進するのが狙い。同社は同様趣旨の協定を山口県と新潟県、福岡市、海老名市の4自治体などと締結しているが、埼玉県内の自治体は初めて。

 協定の主な内容は、口腔(こうくう)機能やオーラルフレイルをはじめとする介護予防の普及、啓発、関係機関または市内介護予防団体との連携協力など。

 具体的には、市が開催する介護予防教室などに派遣された同社員が研究するガムの知見を基に講義したり、市内の介護予防の自主グループにガムを提供し、健康バロメーターの知見に役立てる。

 市は高齢者の社会問題などを研究する東京大学高齢社会総合研究機構に職員を派遣し、2020年度から同機構が開発した「フレイルチェック」を高齢者を対象に実施。同社が同機構のパートナー企業となっていることから、健康づくりで密接な協力体制を構築しようと、協定を締結した。

 協定締結式は同市役所で開かれ、同市の星野光弘市長は「高齢者の健康寿命の推進が使命であり、御社とともに研究、開発に取り組むことで前進させたい」、同社の芦谷浩明・執行役員は「弊社の培った知見を高齢者の健康のために運用させてほしい」などとあいさつした。

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