「知る人ぞ知る穴場スポットに」コロナ禍過ぎて初の夏休み 観光業界は誘客にあの手この手=静岡

コロナ禍が過ぎて初めての夏休みですが、実はいま、県内の宿泊施設が苦しい状況です。この状況は言い方を換えると、穴場スポットが多いということ。観光業界は誘客に力を入れています。

【写真を見る】「知る人ぞ知る穴場スポットに」コロナ禍過ぎて初の夏休み 観光業界は誘客にあの手この手=静岡

<中西結香記者>
「穴場スポットは、ここ伊豆長岡。温泉もあり、おいしいものもあり、今注目の街です」

伊豆の国市に2023年6月にオープンした「さかなやステイ」。1棟貸しのキャビンが7棟並ぶ宿泊施設です。自然を感じながらもホテルのように快適に過ごせます。

<さかなやステイ 鴨下記久枝代表>
「まちに出ていただくのが、うちのコンセプトになってますので、お部屋の方はシンプルにさせていただいている」

コンセプトは「まちに泊まる」。食事や温泉などは、まちで楽しんでもらい、温泉街を盛り上げることが狙いです。

<店員>
「お待たせしました。豆乳スープ台湾風セットになります」

施設の中にも、湯河原の豆腐屋「十二庵」直営のカフェもあり、大豆を使ったメニューが楽しめるほか、プールと露天風呂が合わさった「ぷーろ」もあります。

<さかなやステイ 鴨下記久枝代表>
「夏休みの後半はまだまだ予約が空いておりますので、ぜひ皆さんにご堪能していただければと思っています」

コロナ禍を越えた夏休みですが、実は県内の宿泊施設は苦戦が続いているのです。

古代檜に漆が貼られた温泉が堪能できる伊豆長岡の老舗旅館「おおとり荘」です。和会席に加えて、牛ステーキ、イセエビ、本ズワイガニの中から好きなものを1つ選んで贅沢な食事を味わえるプランが人気です。

しかし、こちらの宿もまだ空きがある状況。その理由を次のように分析します。

<おおとり荘 原勝政支配人>
「去年は割安感があったと思うが、今年は一切ないので。自社努力しかないので」

コロナ禍では観光業界を支えるため、様々な割引キャンペーンが実施されました。しかし、5類に移行されたこの夏は支援策がなく、コロナ以前の状況に戻り切っていないというのが実情なんだそうです。

ただ、裏を返せば私たちにとっては選択肢が充実した状況とも言えそうで、この3連休、そして台風が過ぎた後に検討してはいかがでしょうか。

© 静岡放送株式会社