ワーナー・ブラザースは、2000年作『メメント』を理由にクリストファー・ノーラン監督とのタッグを断るところだったという。俳優キリアン・マーフィーが主演の『オッペンハイマー』が海外で話題を呼んでいるノーラン監督と、2002年の『インソムニア』から始まり『TENET テネット』まで長期にわたるパートナーシップを組むことになったワーナー・ブラザースは、当初『メメント』を気に入らなかったことから同監督を雇うことに乗り気でなかったそうだ。
プロデューサーのスティーヴン・ソダーバーグが、ローリングストーン誌に当時をこう振り返っている。「数か月後、(ノーランのエージェントである)ダン(アローニ)が電話をしてきて、『ワーナーに、『インソムニア』って脚本があるんです。クリスがとても興味を持っているんですけど、ワーナーが会ってくれません』って言ってきました」
「そこで私は『ミーティングしてくれないってどういうことですか?』って尋ねたら、彼は『幹部が「メメント」を気に入らなかったんです』って言いました」
そこでソダーバーグは、その幹部に電話をして『メメント』の映画作り自体は気に入ったかと質問。「素晴らしく作られていた」という答えが返ってきたことから、ノーラン監督側と会うよう説得したという。
ただ、その際は関係を持ち直し、ワーナー・ブラザースとノーラン監督との関係は19年も続いたものの、同社がパンデミックの最中だった2021年の作品群をHBO Maxで独占配信する決断を下したことから決別している。
(BANG Media International/よろず~ニュース)