非核三原則堅持、核なき世界実現は国使命と総理

 岸田文雄総理は9日催された長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典にビデオメッセージを寄せ「78年前の今日、長崎で起きた筆舌に尽くしがたい惨状、それによりもたらされた苦しみは二度と繰り返してはなりません」と哀悼の意を示したうえで「我が国は世界で唯一の戦争被爆国として、核兵器のない世界を実現するため、非核三原則を堅持しつつ、たゆまぬ努力を続けてまいります。これは我が国の使命であり、これからも変わりません」と決意を示した。

 岸田総理は「核軍縮をめぐる国際社会の分断が深まり、ロシアによる核の威嚇が行われる中で、核兵器のない世界の実現に向けた道のりは一層厳しいものになっているが、こうした状況だからこそ、我が国はG7議長国、国連安保理非常任理事国として、その実現に向け、核兵器不拡散条約(NPT)を国際社会が結束して維持・強化するよう訴えつつ、国際社会の取組みを主導していく」と述べた。

 また「被爆の実相を世代と国境を越えて伝えていくことは核軍縮に向けたあらゆる取組みの原点として重要。これからも長崎や広島を訪れる世界中の多くの人々に被爆の実相に触れ、平和への決意を新たにしていただきたいと思う」とした。(編集担当:森高龍二)

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