消雪用井戸を開放 農地渇水で対策本部 上越市

農業者への支援策を説明する空農林水産部長

上越市は10日、梅雨明け以降まとまった降雨がなく、水稲を中心に農作物被害が発生していることから、空周一農林水産部長を本部長とする農地渇水対策本部を設置した。

11日から9月10日まで、農業用水の代替として、頸城区花ケ崎の消雪用井戸を予約制で開放することなどを決めた。

水稲のほか園芸作物や養魚池で魚を育てている農業者に対し、ポンプ車の借り上げやホースの購入に要した経費、ポンプの燃料費について2分の1を上限に補助する。対象期間は4日から9月10日まで。家畜の暑熱対策として、送風・散水設備の導入や電気料金についても、2分の1を上限に補助する。対象期間は1日から31日まで。

同本部によると同市は、降雨量5ミリ未満の日が7月20日から10日まで22日間続いている。水稲の被害は、水源を雨水に依存している天水田で多い。水田のひび割れが深くなると水をためる機能がなくなり、来年以降の作付けにも支障を来す。空本部長は「実態の調査も進める」と述べた。

消雪井戸の利用申し込み、制度に関する問い合わせは午前8時30分から午後5時15分までに市農政課(電025・520・5748)へ。

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