「お花は愛でるもの」 飛ばし屋・穴井詩が堅実マネジメントで好発進

“必死のパッチ”の2アンダーで発進(撮影/村上航)

◇海外女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 初日(10日)◇ウォルトンヒースGC (イングランド)◇6881yd(パー72)

午後8時を回っていたホールアウトでも、穴井詩は充実感でいっぱいだった。「いやー、もう最高です。“必死のパッチ”の2アンダー。これ以上ないです」。初出場の全英女子初日を3バーディ、1ボギー「70」の7位で終えた。

14番でバーディ奪ってグータッチ(撮影/村上航)

「ティショットもね、紫のところに1回も行かなかった。お花は愛でるもの。入るものじゃない」と笑わせる。つかまればトラブル必至、紫色の花をつけたヘザーを避けるマネジメントを徹底した。「引くところは引いて、スプーンなりで(刻んで)」。86.67%(13/15)を記録したフェアウェイキープ率がプランの成功を物語る。

ホールアウトは午後8時を回っていた(撮影/村上航)

「余裕はないです。必死ですよ」と繰り返しながら、風の読みも当たって、ピンチらしいピンチはグリーンを外して唯一のボギーとした4番くらい。国内ツアー屈指の飛ばし屋で鳴らすが、3バーディはいずれもミドルホールで奪ったもの。最終18番も手前からのバーティパットが惜しくも決まらず、さらに伸ばせそうな場面はあった。

2日目はどんなマネジメントを見せてくれるか(撮影/村上航)

上位に食い込んだリーダーボードを見渡して「(ラウンド中も)意外と悪くないなと思いながら…」とおどけた後で「調子に乗ると良くない。気を引き締めて、あしたは何事もなく静かに…」。まずは予選通過のスタンスは不変。爆発力を発揮するのは週末に入ってからでも遅くない。(イングランド・サリー/亀山泰宏)

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